flat7th

music/20130121

created 2013-01-21 modified 2022-09-27 

ギターでの「4度重ね」について。(ギターで4度堆積和音を弾く話)



これはペンタトニックを縦におさえる様子の図です。
コード名を当てるとしたら Gm7add11、または Bb69、または Bb6 on C ...てところでしょう。

図で、指板内に5個のフォームがありますけど、全部「4度重ね+1箇所だけ3度」でオクターブを1周するフォームです。

5フレット6フレットのフォームだと、6弦->1弦に向かって Bb69 の

1度->3度->6度->9度->5度->1度
となって、1周しています。

なお
全ポジションで、低音弦->高音弦に向かって 3度 6度 9度 5度 1度、3度 6度 9度 5度 1度、...の積み重ねが、どこかから始まって1周しています。



音楽の理屈って、「ピアノの白鍵を1本とばしで同時に抑える」=「3度で重ねる」のが心地よいサウンドだ、てのがまずベースにあると思う訳です。
(心地よい=最小公倍数が小さい周波数の音を重ねている。ただし純正律と平均律で...略)
1 3 5 7

次に、この理屈で調子に乗って重ねていく話=オクターブ(8度)の上側にテンションの話があって、
1 3 5 7 の上に 9 11 13
(15 ってのは2オクターブになるので、13でおしまい)

___________    ___________   
_____      |7  _____      |  
_____|_____|   _____|_____|  
_____      |   _____      |13
_____|_____|   _____|_____|  
_____      |5  _____      |  
_____|_____|   _____|_____|  
           |              |11
___________|   ___________|  
_____      |3  _____      |  
_____|_____|   _____|_____|  
_____      |   _____      |9 
_____|_____|   _____|_____|  
           |1             |  
___________|   ___________|  


次に、「ボイシング」(構成音をどう重ねるか)によってだいぶ印象が変わるっていう話があって、
最低音が 3度 だったり 5度 だったり 7 9 11 13 だったり
オープンボイシング(歯抜け)で 1 3 7 だったり 1 7 3 だったり... ベースでこれ弾くといい音なんだ...

そんでジャズやらポップスやらで、「ピアノの白鍵を2本とばしで同時に抑える」=「4度で重ねる」ボイシングが結構使われていて、いい音するよね、と。
3 6 9 5 1

___________    ___________   
_____      |   _____      |3 
_____|_____|   _____|_____|  
_____      |9  _____      |  
_____|_____|   _____|_____|  
           |              |1 
___________|   ___________|  
_____      |   _____      |  
_____|_____|   _____|_____|  
_____      |6  _____      |  
_____|_____|   _____|_____|  
_____      |   _____      |5 
_____|_____|   _____|_____|  
           |              |  
___________|   ___________|  
_____      |3  _____      |  
_____|_____|   _____|_____|  
_____      |   _____      |9 
_____|_____|   _____|_____|  
           |1             |  
___________|   ___________|  

ギターは各弦を4度ちがいでチューニングするので、4度堆積の和音はすごくおさえやすいフォームになる、と。しかも、いい音するんですよね。

最近私は69のコード大好き状態で、バカのひとつ覚え的にこればかり使っています。ワハハ。



話の途中で突然 6 を出しましたけど、6 と呼ぶか 13 と呼ぶか、自分の中ではこう考えています。
  • ジャズ系アレンジでは、トライアドでは音がシンプルすぎて他の箇所と馴染まないし、機能的に大して変わらないので、トライアドに6を足すことがよくある。
  • なので、ジャズの文脈では、単なる 6 はテンションには含めない。
  • コード名を(9, 11, 13 などと)テンションノートで呼ぶのは、ボイシングに 7 を含んでいる場合、としよう。

なので、先述の 69 の 6 は、ボイシングが 7 を含んでいない(し、使うときの意味あいとしても「7が省略されているというわけではない」ことが多い)ので、13 とは呼ばず 6 と呼んでいます、私は。



ところで私は最近、図の8フレットあたり、白丸のところ3本を中指の小バレーで、残りを1弦1本の指で、おさえる事ができるようになりました。最初はえー?と思うフォームでも、慣れるとおさえられるもんですね。



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